お墓の豆知識

  • お墓の文字・赤字について
2022.10.04

お墓の文字の修正方法

『お墓に彫った文字を修正することは可能でしょうか?』

という質問に対してお答えします。

 

できます。墓石に彫刻した文字を修正することは可能です。

 

お墓に彫ってある文字を修正したいというご依頼を頂くケースがございますが、お施主様によって理由は様々です。
「苗字が変わった娘にお墓を継いでもらうから○○家之墓と彫られた文字を先祖代々之墓に変えたい」という理由や、
「前に依頼した石屋さんがお爺さんの年齢を間違って彫ってしまった」という理由もあります。 また、「親戚の方がお墓がないから納骨してあげて、ずっとお参りするつもりだったので戒名まで彫ったが、親戚のご家族からお骨を出したいと言われて、出すことになった。そうなると納骨してない仏様の戒名が刻まれているのもおかしいと思うようになってきた。」というご相談を受けたこともございます。

 

結論から申し上げますと、彫刻された文字を修正するには文字が刻まれている一面を削り直し、再度、研磨をすることで一度墓石の一面を文字が彫られていない状態まで戻す作業をします。その後、新たに彫りたい文字をその面に彫刻します。
つまり、石を削りますので、削った分だけ墓石が小さく(薄く)なってしまいます。

 

どのくらい削るのかは彫られている文字の深さにもよりますが、墓石正面に大きく○○家之墓と書かれている場合はおおよそ3㎝削る必要がございます。戒名など文字が小さい場合は1㎝以内ですみます。
どちらにしろ、数㎝ですので、削り直したことを知らない人は、墓石を見ても削り直したことに気づかない方がほとんどです。
ただし、削り直したことを知っているお施主様本人などが見ると多少、小さくなったことに気づかれるかもしれません。

 

注意したい点として、墓石が複雑な加工をしていると削り直したことで左右対称が崩れたり、細かい加工まで手直しをしないといけない場合があります。
また、一面全て削り直しますので、戒名がたくさんかかれているなかの一名だけを修正したい場合でも一度全ての戒名を削り落し、彫り直さなければいけません。

 

最後に、文字の修正方法として彫った部分に粘土のような詰め物をしてごまかすという方法もございますが、完全に修正したことにはなりませんし、数年で色が変わりかえって目立ってしまいますので、お薦めいたしません。