『墓地を選ぶときのポイントは?』
という質問に対してお答えします。
「墓地選びで知っておくべきこと。3つの墓地形態。その1民間霊園」
墓地には大きく分けて3つの形態があります。それは、
「民間霊園」
「公営霊園」
「寺院墓地」
です。
自分の墓地がどこに属するかで、その後の墓石選びなどにも影響しますので十分に理解しましょう。
墓地の種類その1「民間霊園」
民間霊園とはその名の通り民間の企業が運営、管理している墓地のことを言います。
民間の企業ですので、良くも悪くも利益を出して運営をしていかなければいけません。
そもそも民間霊園の多くは土地開発業者が墓地になりうる土地を探して、そこの開発許可を取り、造成工事をして霊園として開設するまでに多額の先行投資をしなければいけません。
企業としては投資した以上の利益がないと潰れてしまいますので、たくさんの方にその霊園を選んでもらえるように工夫をします。
これが民間霊園の特徴と関わってきます。
民間霊園のメリット
まず最大の特徴は宗旨・宗派を問わないことだと思います。つまり、仏教徒、キリスト教徒、無宗教の方でもどなたでも使用できます。
そして、お墓のデザインや施設を先進的にしたり、利便性の悪い土地にはシャトルバスで送迎したりという工夫をして、施主様がお参りするための環境を整えてくれます。
加えて、新しく造成した霊園ですので、施設がきれいなところが多いです。
これが民間霊園の長所でしょう。
民間霊園のデメリット
反対に短所もあります。
民間霊園を選ぶ際に必ず以下の3つを確認しましょう。
1.霊園以前のその土地には何があったか?
2.周辺住民の反応
3.契約前に墓石価格の見積をもらうこと
1は霊園以前のその土地は何があったかというのを知っておく必要があるということです。実際にあった例で、以前はゴミ処理場だったということを聞いて契約を取りやめた、というお施主様もおります。これには「土地は広いけれど、マンションやビルなどが建てられない事情がある土地」というのが霊園として開発されやすいということを意味します。
2は周囲の住民とのトラブルです。町などで「墓地建設反対」などと書かれた看板を見かけることがあると思います。これは新たに民間霊園を造成したい業者が、その土地の周辺住民に反対をされているということを意味します。
近隣住民としては墓地が新たに出来るということは自分の土地の不動産価値が下落してしまうのではないかと思うので業者と近隣住民との間でトラブルになることが多くあります。トラブルに巻き込まれないようにするためにも周辺住民と業者の間の話し合いがしっかり出来ているかを確認しましょう。
3は墓地の契約前に墓石まで建てた場合の見積を出来るだけ詳細にもらうことをお薦めします。「墓地はとても気に入って契約したら、墓石の価格がすごい高かった」ということが有り得るからです。
なぜなら民間霊園には指定石材店という制度があり、霊園指定の業者でなければ施工を行えないという決まりがあります。
これは先に述べたように霊園開発にあたり、多額の資金が必要になるため、石材店に出資を募り、その出資をした石材店にだけ霊園側が施工をする権利を売っているということを意味します。
墓地使用の契約した方は、墓石は他から買えないから高値で売ってしまおう、という石材店が中にはいるのも事実です。そのため、契約後に後悔しないように墓地使用契約の前に墓石や彫刻料などの出来るだけ詳細な見積もりを出してもらいましょう。