『お墓をリフォームする時にお寺さんにやってもらうことはありますか?』
という質問に対してお答えします。
今建っているお墓を一度解体(処分)したり、カロートに納骨されている御遺骨を動かすようなリフォームをされる場合は工事前にお墓の前で「魂(たましい)抜き法要」をやっていただき、工事完成後にきれいになったお墓の前で「魂(たましい)入れ法要」をやっていただきましょう。
例えば、お墓を新しいものに建てなおす工事や、お墓を処分する工事、または外柵(お墓の囲い)をリフォームするような工事の場合、納骨されている御遺骨をお墓から別の場所に動かさなければいけません。
そのような場合は、何もせずに工事を始めてしまうのではなく、墓石本体にたいして、また納骨されているご先祖にたいして、墓石(御遺骨)を動かしてしまうことを告げるためと、あわせて工事の無事を祈念する意味でお墓の前で住職にお経を読んで頂きます。
これを「魂抜き法要」といいます。他にも「御魂(みたま)抜き式」、「撥遣(はっけん)式」ということもあります。
墓石の他にも仏壇や仏画などを取り替えたり、処分する場合も同様に「魂抜き」を行って頂きましょう。
工事の開始日より前に行えば良いですので、土日祝日でも行えます。
お施主様の都合のよい日程、時間をお寺さんと調整して決めて頂くのが良いでしょう。
墓石の建て替え工事や、外柵のリフォームなどの場合は工事が完成すると墓石がもとの位置に戻り、御遺骨も再び納骨されますので工事完成後に「魂入れ法要」をお寺さんに行って頂きます。
「魂入れ法要」は「開眼(かいげん)式」ともいわれます。
当日はお花とお線香をご用意ください。
法事のような本堂に上がってのお経ではありませんので、落ち着いた服装であれば礼服でなくてもかまいませんし、お声かけするご身内もごく近しい、お施主様の親御様、お子様をお呼びするくらいでよいと思います。
花立てや香炉(線香入れ)を修理する工事などの場合は、墓石本体や御遺骨を動かすことはございませんので、「魂抜き法要」、「魂入れ法要」を行う必要はないでしょう。