江戸時代中期からの墓石が建ち並ぶ大きな墓地をブロック塀で囲いを作っていましたが、経年劣化、または周辺の木の根っこの影響からかブロック塀がひび割れてしまっている箇所があり、また墓地の中も土の状態のためお参りの度に雑草を抜いて落ち葉を拾ってと大変だから全面的に改修したいというご相談を頂きました。 広い墓地な分、色々な設計、デザインが考えられる中、囲いを頑丈な御影石で作り直して、墓位の中も雑草が生えず、ホウキでの掃き掃除が楽ちんになるような仕上げをご提案致しました。 その中でも墓地の中に全く緑がないのも寂しいというご要望から、コの字型に土の部分を残し、そこに『龍のひげ』を植えました。 江戸前期のお墓もあるのかもしれませんが、文字彫刻部分が経年劣化で損傷して判別がつかない墓石もございました。倒壊の危険もありますので処分をご提案させて頂きましたところ、お施主様はご先祖様の墓石をただ処分してしまうのも気が咎めるとのことで処分する墓石の供養のための石碑をお建てになり『報恩感謝の心を表す』と彫刻させて頂きました。 お施主様の『しっかりご供養したい』という心を表すことが出来たお墓になり、手前味噌ですが嬉しく思います。